退職後の親の遺品整理と相続税対策について考えよう

60代となり、退職後の生活を考え始める年齢になると、親の遺品整理や相続税対策について考えるようになる方も多いのではないでしょうか。特に、一軒家に住んでいる方は、遺品整理や相続税対策が複雑になりがちです。

今回は、退職後の親の遺品整理と相続税対策について、愛知県の60代会社員（退職）の男性を想定して解説します。

遺品整理は、親が高齢になったり亡くなったりしたときに行う作業です。大量の遺品を整理し、必要なものと不要なものを選別し、処分します。

遺品整理は大変な作業ですが、親との思い出の品を振り返り、親の人生を振り返る良い機会にもなります。また、遺品整理をしておくと、相続税対策にも役立ちます。

遺品整理の進め方としては、以下のような手順があります。

遺品の仕分けと選別 まずは、遺品を必要なものと不要なものに仕分けます。必要なものは、思い出の品や貴重品、重要な書類などです。不要なものは、処分します。
不用品の処分 不用品は、自治体に回収してもらったり、リサイクルショップに持ち込んだりします。大量の不用品がある場合は、業者に依頼することも検討しましょう。
思い出の品の保管 思い出の品は、アルバムや箱に入れて保管します。写真をデジタル化したり、日記や手紙をスキャンしたりしておくと、劣化を防ぐことができます。
重要書類の整理 重要書類は、遺族がすぐに確認できるように整理しておきます。遺言書、生命保険証券、不動産登記簿謄本などが必要です。
お仏壇や位牌の処分 お仏壇や位牌は、処分する前に魂抜きを行います。お寺や神社に依頼するか、自分で行うことができます。

相続税は、親が亡くなったときに相続した財産の価値に応じてかかる税金です。相続税は高いので、対策をしておくと節税になります。

相続税対策の方法は、以下のようなものがあります。

生前贈与 親が元気なうちに財産を贈与してもらうと、相続財産が減り相続税が軽減されます。ただし、年間110万円以上の贈与には贈与税がかかるので注意が必要です。
生命保険の活用 生命保険金は相続財産に含まれないので、相続税対策に有効です。親が亡くなったときに受け取る保険金で相続税を支払うことができます。
財産の組み替え 親が所有している不動産を、土地と建物を別々に所有するようにしたり、親名義の財産を子名義に変更したりすると、相続税が軽減されます。
遺言書の作成 遺言書を作成しておくと、相続財産の分配方法を指定できます。相続税を軽減する方法も記載することができます。